私の投資物件
結論と総括~私の投資物件
① 海外不動産投資の難しさ
端的に申しまして、私は海外不動産への投資は非常に難易度が高いと考えております。
私はそもそも、国内外問わず、投資用不動産、事業用不動産、もしくは居住用の不動産であっても、その土地、そのエリアのメリット、デメリットをしっかりと把握できており、物件の将来性まで見通せる程の土地勘が無い場所での不動産購入は控えた方が良いという考えです。
本業ではない方の不動産投資が一般化し、いわゆる素人大家さんブームの黎明期に、自身の生活圏内から遠く離れた遠隔地の物件でも、現地を実際に確認することなく、グーグルマップ等で現地を見ただけで投資判断を下す方が見受けられました。
私は、それは大きな間違いであり、失敗の元であると考えております。
不動産というものは、株や投資信託、債券などの金融商品とは違い、その物件は世界にひとつしかなく、様々な要因でその価格は形成されております。
極端な話、同じエリア内でも道路一本、または一本の川を隔てるだけで、土地の評価が大きく変わる場合があります。
そして、その評価が変わる要因は、そこに長く居住し生活しないと分からない場合が多々あります。
実際に現地を確認し、近隣の状況も充分に調査した上でも、分からない要因があるわけです。
そこが、不動産投資の難しい側面であり、他の金融商品と一線を画す部分でもあります。
私は今の会社を興す前、分譲マンションデベロッパーを経営していた時期がございます。
マンションの企画や販売は専門の部下に任せておりましたが、用地仕入れだけは私が担当しておりました。
分譲事業は、用地の選択、仕入れ値でその事業の成否の70%は決まります。
ですから、用地仕入れは最大の労力と細心の注意力でもって行なわなければなりませんでした。
私は生まれ育った街で事業を行なっておりましたが、それでも用地の選択の際の現地確認は、曜日や時間をずらしたり、違う天気の日に赴いたりと、数え切れない程に通いました。
また、必ずその土地の前で一晩過ごしたりもしました。
分譲マンション事業も不動産投資の一種です。
不動産投資は、かように労力を使わなければならないものだと確信しておりましたし、一般の収益物件を購入しインカムゲイン、キャピタルゲインを狙う不動産投資も、その物件選択には、同じく多大な労力が必要であると考えております。
ですから、国内の遠隔地の不動産投資も非常にハードルが高いですし、ことそれが外国だと更に高いハードルが存在しております。
そして、海外不動産投資を考えるにあたって、忘れてはならないのが、為替の問題です。
海外投資のセオリーは、将来、円に対して強くなる通貨の国に投資をすることです。
その国の通貨に対して円安になることによって、物件価格の上昇と合わせて為替差益も狙えるということになります。
海外不動産投資の妙味と言っても良いでしょう。
しかしながら、為替変動を予想するのは非常に難しいです。
為替変動の要因は、超短期的にはヘッジファンド等の投機資金の動きであり、短期的には主に金利差です。
中期的には貿易収支が絡んできまして、長期的には購買力平価に収斂していくと言われております。
その国のファンダメンタルだけを注視していても、全世界の相対的関係から為替は変動しますので、私の知識では全く予想がつきません。
現在、円はアベノミクスによる誘導で円安基調にあり、それはまだ続くと言われておりますし、何より日本が復活するには円安になるしかないのですが、そこは全世界の相対的関係から、いつか円高基調へ揺り戻す可能性も当然あります。
専門家でさえ、正確な予測は不可能なのです。
ですから、私はいたずらに為替変動を予測して、それに対してポジションをとるということはせず、為替がどう動いてもそのリスクに対して柔軟に対応できる体制を整えることが大事だと考えております。
基本的に、海外不動産投資において、為替変動が絡んでくる一番のポイントは、その物件を売却しそれを円に戻す時です。
ですから、急いで売却しなければならない状況を作らない、言い換えると、いつ売却しても大丈夫、そしていつでも売却できるという状況を作ることが大事だと考えます。
そのためには、当然のことながら流動性が高く需要が高い物件、すなわち売却に出した時にその物件を欲しいと思ってくれる方が多い物件を選ぶことが大事です。
加えまして、その物件の賃貸時におけるキャッシュフローの上下に対応できる状況作り、すなわち、ローンを組んでる場合には金利上昇、または賃料低下という状況になっても、ある程度まで持ちこたえられる資産運用体制にしなければなりません。
日本国内での不動産投資では、あまり考えることがない為替変動まで大きな要因となる海外不動産投資はかように難しいのです。
しかしながら、困難であるという理由で避けていると進歩はありません。
今、海外不動産投資にご興味を持たれているあなたと同じ理由で、私は10年前から海外に出なければならないと考えておりました。
すなわち、我が国の今後のカントリーリスクを考慮して、自分自身の投資ポートフォリオを変えていかなければならないと考えたわけです。
リスクを負わなければリターンはありません。
② 現地パートナーの重要性
私は、先に述べましたように、土地勘が充分でないエリアでの投資判断は、今の自分の最大限の力を発揮しなければならないと考えております。
現地調査はもちろんのこと、その国、そのエリアのファンダメンタル、将来性、歴史、国民性、社会通念、不動産の慣習、価格の相場観、為替の状況、などの様々な知識を蓄えるのが必要です。
そして何よりも、その国に住み、その国を熟知し、不動産投資が何たるかを理解し、心の底から信頼できる人間性を兼ね備えた現地のパートナーの存在が不可欠です。
実は、この点が海外不動産投資にとって一番大事なところです。そして私は、どの物件を買うか、よりも、誰から買うか、もしくはだれの推薦で買うか、という点の方が大事なのではないかとさえ思っております。
私は、物件収集や現地訪問を繰り返す中で、交友関係も深めてまいりまして、それぞれの現地に心強いパートナーもできました。
不動産は、実際に住んでないと分からない点が多々あると申しましたが、そこをフォローするために、そのパートナーから様々な知識とアドバイスをいただきました。
その過程の中で、友人の紹介で、フィリピンのマニラ在住の日本人の方との交流が始まりました。その方は幼少時からマニラ都心部で育ち、高校、大学は日本に戻り、卒業後はフィリピン最大の財閥であるアヤラグループの不動産デベロッパー部門の会社で勤務されていらっしゃいます。
その方からフィリピンという国、フィリピンの不動産市場、市況、今後の見通し、マニラの地域特性などのレクチャーを受け、アヤラグループのフィリピンにおける位置づけ、デベロッパーとしての実績、方針等を聞き及ぶにつけ、マニラでアヤラの物件を購入したいという意欲が湧いてまいりました。
アヤラグループは、マニラの中でCBD(セントラル・ビジネス・ディストリクト=中心業務地区)として大都市に発展したマカティという街を創り上げた会社として名を馳せており、現在もマカティ周辺に新しい街創りの開発を複数行なっております。
日本で言うと、三菱地所と三井不動産と森ビルが一緒になったような会社です。日本では考えられない規模の街創りであり、桁違いのボリュームのコンドミニアムを開発しております。いわば、フィリピンの不動産開発のリーダーであり、プライスメーカーとも言うべき存在です。
アヤラの開発するコンドミニアムは、一等地の物件が多く、企画や仕様設備も上質で、外国人投資家からの支持も厚く、他の中小デベロッパーの物件と比較すると価格は高いです。
しかしながら、最上級の人気物件はアヤラの顧客である国内外の富裕層向けの縁故販売の抽選会だけで、一般向けの販売前にほとんど完売してしまう状況にあります。特にシンガポールや最近では中東の富裕層が多いようです。
私のパートナーは、マーケティングコンサルタントとして、その富裕層への営業を担当されておりますので、前述した縁故販売の抽選枠をお持ちでした。
そして、私は一般の普通の日本人でありながら、何とかその縁故販売に応募させてもらい、ついに、マニラの中心地、マカティに隣接し、現在アヤラが街創りを行なっている、ボニファシオ・グローバルシティと、サーキットマカティというエリアで新築コンドミニアムを購入することができました。
かなりの競争率だったようで、後に知り合いとなった日本人の投資家から聞いたところによると、その方は私が購入した物件をある日系のブローカーを通じて購入しようとされたのですが、結局、縁故販売では購入できなかったとのことでした。
やはり、誰から買うか、は重要なポイントであると思い知らされました。
先述しましたように、新興国のコンドミニアム購入では、必ず竣工リスクが付きまといます。
ですから、やはりその国で絶大な与信力を誇るデベロッパーの物件という観点と立地条件で物件を選びました。
③ 海外不動産投資コンサルタントとして
私は10年前から海外不動産の研究を始め、実際に20カ国以上の国々を訪問し、知識を蓄え、人的パイプの構築を行なってまいりました。
そして、結果的に実際に海外不動産投資を開始したのは3年前からです。
まだ、全ての物件が出口を迎えておりませんので、その投資の成否はわかりません。
そして、自ら投資を行なうだけでなく、お客様からの要望により、業として海外不動産投資コンサルティングを行なうに当たって、本当に自信を持ってお勧めできる物件とはどういうものか?、と何度も自問した結果、単純に自分が実際に投資している国、同じエリア、同じ不動産種別、同じデベロッパーの物件なら自信を持ってお勧めできるという結論に至りました。
もちろん、不動産投資は、最終的には売却という出口を迎えてようやく成否が決まるものですので、購入した時点では分かりません。
その物件の持つ要素を100%理解しているとも思いません。
しかしながら、自分自身の懐で投資している以上、これ以上は無理という段階まで調査、研究しているのは間違いありません。
ですから、
私は海外不動産に関しましては、私自身の投資先の案件のみをご紹介するというスタンスでコンサルティングを行ないます。
言うなれば、投資におきまして、私はあなたと同じポジションを持つことによって、様々な状況変化に対して臨機応変にリアルタイムで真剣なアドバイスを差し上げることが出来るということです。
そして、その点が他のペーパー金融商品のコンサルティングと違い、一番重要なことだと私は考えております。
もし、私の投資スタンス、海外不動産投資に対する考え方に共鳴していただけるのでしたら、是非、私と一緒に勉強し、情報交換をしながら、投資先を探しましょう。